病室とは思えないくらい大きいテーブルに重箱を広げる。
「あっ、お茶入れますね。」
私は、お茶を4人分コップに入れてテーブルに戻り、それぞれの前に置いていく。
「あれ?」
私を入れて4人しかいないはずなのに、座っている人にコップを置くと残りのコップはゼロになってしまった。
席に座っている人の顔を見るとそこには、ポチがちゃっかり座っていた。
一同の視線がポチに集まる。
「・・・だって・・・だって、病院食って味気ないんですよ・・・しかも、誰も見舞いに来てくれないし・・・真木さんの部屋に入ろうとすると警察官に止められるし・・・さみしいんですよ~・・・。」
今にも泣きそうなポチ。
「・・・そ、そうですか・・・ところで、ポチさんには、サルさんとキジさんがいましたよね?」
執事が確かめる。
「あ、あいつら、2人ともサブと一緒に3人でどっか遊びに行くって行ってたぞ。」
組長が思い出したように言った。


