「・・・・ポチさん、あなた、小夜さんの部屋で何やっているんですか?」
そんなポチに執事の冷ややかな声。
その声に反応し、おそるおそるベットから入り口のドアを見るポチ。
そして、入り口にいるメンバーを見た瞬間、気づいた時には、ポチは私達の前で土下座していた。
「すいません!この部屋の居心地があまりにいいもので。」
私の唯一と言っていい、この部屋の悩みは、同じ病院に入院しているポチが勝手にはいってくることだった。
「・・・素晴らしい、土下座だな・・・」
あきれた組長がこぼす。
「・・・はぁ~・・・ポチさん、あなたも今回の被害者ですから、今回は大目に見ますけど、次、この部屋に勝手に入ったら、・・・殺しますよ。」
どこまで本気かわからないから、本当に怖い執事の言葉。
「はい。肝に銘じておきます。」
そういい残して、光よりも早くポチは部屋を出て行った。
その姿を私達は、可哀相な目で見送った。


