すると大男がギロッとこちらを見てきました。
こ、殺される!
ジャックがそう思って覚悟を決めたその時でした。
「あんれ〜?なんでおでの名前が分かったんけ?」
当たってたんかい!
ジャックは心の中で鋭くつっこみました。
大男は不思議そうに母さんを見ています。
そしてしばらくするとハッして目を潤ませながらいいました。
「お、おっ母!」
は?
ジャックは何を言ってんだ、
と思いました。
「いやでもお母のはずねぇべ。おでのお母はそこのツルから落ちて死んじまったんだ。それにしてもほんとにお母に似てるなぁ……つい涙が出てきちまっただよ」
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