あれからしばらくたち、季節は冬になりました。 秋の間、彼女の姿を時々見かけましたがいつも何か大きい物を持ち上げて一生懸命に運んでいました。 キリギリスはその持っているものを持ってやりたい、そう思いましたが、なかなか声もかけられず目が合ってアリがペコッと頭を下げても素っ気ない顔でふんと顔をそらしました。 そんな手前、キリギリスはアリにあんなことを言ってしまったので食べ物を充分にたくわえることなく、冬を過ごすことになりました。 冬の寒さは体に突き刺さるようにキリギリスをおそいました。 ◆