するとそこには痩せこけた白髪のおばあさんが立っていました。
黒いマントをかぶっていて、いかにも怪しそうです。
でもオーロラ姫は王様ではなくかったので少し安心しました。
するとおばあさんがガラガラした低い声でゆっくりと言いました。
「リンゴはいらんかね?これぐらい売れないともうやってけないんだよ。もう魔女としての魔力も残ってないし……。はあ、あの時、あの女の子に呪いの魔法なんてかけるんじゃなかった。しかも寝るだけなんて……」
おばあさんはぶつぶつ言っていましたがオーロラ姫はおばあさんの言っていることが分かりませんでした。
とりあえず、みすぼらしい格好のおばあさんがとてもかわいそうに見えたので、「ええ、いいですよ」と言って、リンゴの代わりにお金を渡しました。
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