北千住駅まで歩く道すがら、ぼくは谷沢藍にメールをした。


泊めてくれてありがとう
パジャマはたたんでおいておいた
鍵は玄関口ポストに入れておいた
昨日は色々話ができて楽しかった
また良かったら、次こそは酒でも飲もう


そんな内容だった。
メールを送信した後もぼくは谷沢藍のことばかり考えていた。
少なくともぼくが彼女ことが好きである事は確かだ。
これは何度も確認したことだ。

しかし、谷沢藍はぼくをどう思っているのだろう。
好意の欠片のようなものを持っていることは会話の中から感じ取ることが出来ているとぼくは感じ始めている。

だけど、それはぼくが彼女に抱いている感情とはかなり温度差があるものなのか、どうなのか。

そんな事をうだうだと考えていたらついつい乗り過ごして二つ先の春日部駅まで行ってしまった。


やれやれ。