凛とした声で涙が言うと、「は~い」と、のんびりとした声が聞こえてきた。
 それと同時に、ガラガラと教室のドアが開かれる。
 そして、姿を現した転入生は、雪のようであった。

 綺麗に整った顔立ち。すらりとした身体、そして透き通る程に白い素肌。
 その姿は、一つの芸術のようで、少しの振動で壊れてしまいそうな程に繊細に感じられた。
 整った顔には、少し控えめの恥ずかしそうな笑みを浮かべている。
 その姿に一同がしばし見とれていると、先生が転入生の紹介をし出した。
 話の内容は以上のようなものであった。

 一、名前は二之宮飛鳥と言う
 
 一、前の学校については触れない事

 一、時期が時期だが、特に気にせず付き合う事