「あたしに何も出来ないかもしれないけど。佑騎には尚が居るんだよ?もっと尚に甘えなよ。っね?」



そう言ってあたしはまた佑騎の前にしゃがみ込んで顔を覗き込んで微笑んだ。



「あぁ。そうだな」



ニッコリ笑う佑騎を見てあたしは心が温かくなった。



その時……。



「あれ?誰かと思えばお前……。尚んとこの奴じゃねぇ?」



その声を聞いてあたしと佑騎は声のする方を見る。



「……っち」



その姿を見て佑騎は舌打ちをする。



あたし達の前に立っているのは、4人の男。



制服を着ているけど……、ここに引っ越してきたばかりのあたしはどこの制服かは分からない。



「桜蘭か」



その言葉で高校名が分かった。



「こんなとこで女遊びか?女嫌いなんじゃなかったけぇー?」



そう言ってあたしを見つめる男達。



何……気持ち悪い。



あたしはキッとそいつ等を睨んだ。