「ま、あんな熱いプロポーズをもらちゃったらOKしないとゼロがかわいそうでしょ?
私は、仕方なく結婚をするの。」
澄ました顔で夢乃たちの前に立つリウ。
ムカつくけど、さすがに挙式前の花嫁を傷つけるわけいかないのが悔しいぜ、リウさん。
「ふん、指輪渡したときに顔をくしゃくしゃにさせて泣いたのはどこの誰でしょうねー」
「うっさい、ゼロ!!////」
顔をカッとさせて反論するリウ。
「まったく、相変わらずだねー。」
「まぁ、この2人はこんなできゃ。」
夢乃とルカはのほほんと俺達のやり取りを観察する。
「そういや、2人はいつ挙式?」
ふと気になった俺はルカに聞く。
この何年かで急激に背の伸びたルカは、背丈がほとんど変わらなかった。
いわゆる遅れてきた成長期だ。
「ん。もう少ししてからかな。
ってか、もうほとんど準備はできてるんだ。
あとは招待状を出すだけ。あ、2人の分はもう、持ってきたよ。」
そう言ってどこからともなく1枚の封筒がルカの手から出たきた。
はい、といって渡された封筒。
それを見たリウは不思議だね、といって笑う。


