「う……っ!」
砂ぼこりを立てて地面に体をつけた俺。
霞む視界にはすでに目の前に立つシイラがいた。
「ったく、生命力だけは人一倍でも、自分の能力を操れないなんて間抜け。
どう?短い人生に別れを告げたかしら?」
「ハァ、ハァ、ハァ………っ。」
じわじわと広がる腕の傷口を押さえながら、俺は自分の情けなさに腹がたった。
ここで終わりなのかよ!!
このままこいつの好きなようにさせちまうのかよ!!
いくら思っても体は動かない。
「さよなら。
大丈夫よ。痛いと感じる前に心臓を止めてあげるわ。」
チャキ、と長剣を持ち直したシイラは俺の喉元に剣を向けた。
ちくしょう!!
ちくしょう!!ちくしょう!!
『ゼロ!!』
「っ!?」


