「さぁ、楽しいショータイムのはじまりよ。」
シイラの氷のような瞳に一瞬戸惑いを感じた俺は、その思いを断ち切るように刀を振り下ろした。
「地獄の炎よ!刀に力を!!」
右手に持った刀は怪しい紫色のオーラから一転して炎が刀から上がった。
「そちらが炎ならこっちは氷にするのみっ!」
そう言ったシイラは手の中から氷のような水色の剣を2本出した。
「こないならこっちから行くわよ。」
そう不気味な声でつぶやいたシイラは目に追いつかないスピードで俺の体をはじき飛ばした。
まずい……目がかすんできたっ
さっきまで見えていたはずの景色が歪んで見えた。
「くっ!!」
とっさに防御のために出した刀がなんとか急所をはずしたのは不幸中の幸いだった。
でも、シイラは自分が優位に立ったと感じ取った瞬間、剣から氷の破片を作って投げ込んできた。
頬、足、腕が熱くなっていく。
かすかに視界にはいった紅い液体がそれを意味していた。


