瞬間移動……といっても魔力をかなり使ってしまった私は50メートルほどしか離れることができなかった。 仕方なく傷だらけの体にムチを打つように引きずりながら距離を置く。 ほんとはこんな自分が情けない。 いくら自分の魔力が少ないからといっても、実際はゼロのほうが体力的にきついはず。 ただ距離を置いた安全な場所で応援しているだけなんて……っ せめてゼロに何か協力することができれば……。 「……そうだ。あれなら……っ」