ピンッ!!
耳をつんざくような高い音。
目の前にひるがえる白い服に銀色の髪。
「俺の存在……忘れてんじゃねーよっ……」
いつの間にかシイラの手に握られていた長剣をゼロは見事に自分の長剣に当てていた。
「ゼロ……っ」
動けるようになった口から漏れたため息に近い言葉。
「ゼロ、なの?」
「おうよ……。まさか力がここまでとは思わなかったぜ……っ
意識取り戻すのにかなり時間かかっちまった……。」
カタカタとお互いの刀を鳴らすのを私は動けず見ているしかなかった。
「ちっ。相変わらず命しらずな坊やねっ。
あの状況からここまで回復させるなんて運のいい子っ。」
「ふっ。
なめられちゃぁ困るね……。ま、これでも結構体力的に厳しいんだけど……。」
肩を上下に揺らし、息も切れているゼロ。
この状態だったら明らかにシイラのほうが有利だ。
「リウ、ここは俺に任せて下がっとけ。」
「でもっ「いいから早くっ!」
いつも以上に真剣なゼロの声。
私は黙って従うしかなかった。
「ゼロ……信じてる。」
「……任せとけっ!!」


