ゼロは赤い瞳から涙を流していた。 トロンとしていたはずの瞳には生気が宿っている。 「ゼロ…………?」 ポロポロと流れる涙を拭おうとせず、手に持っている魔剣がカタカタと震えていた。 「リウ……助け………っ。」 ゼロは最後まで言わなかった。 断末魔のような叫び声がシンとした街に響く。