「ウチが人間じゃないのも十分承知よ!!そんなことでビビってるようじゃ、東城家の名が廃(すた)るわ!!
ウチは怖くなんかない!!
悪魔でも妖怪でも、正面から叩き潰すのみよ!!
ウチは誰にも傷ついて欲しくない!!
ウチがみんなを守るから……!!
だから……っ」
─────そばにいて……っ
消え入るような声で、夢乃は膝をついた。
涙を何度も繰り返し拭くけれど、そのたびに新しい涙が頬をつたう。
「夢乃、ごめんね……。
私も誰にも傷ついて欲しくない。
それは夢乃も一緒だよ。
だから、泣き止んで、ね?」
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