「まあまあ、あせらなくても夢乃は消えないんだから大丈夫だって☆」
じゃあ私が協力するいみないじゃん!!
てか、この状況みる限り、夢乃のことが好きだとは到底思えないし……。
「ルカ君が積極的にならないから夢乃にも弟扱いされるんじゃない?」
そういうとルカ君は、もっていた紅茶をテーブルにおいてすっかり縮こまってしまった。
「ほんとは……自信がないだけなんだ。正直いって僕は、夢乃に正体を明かしたことを後悔してる。」
それは、ルカ君の本来の姿。
誰よりもほかの人の心配をして、自ら一歩下がって、だまってほかの人の意見を聞くような心の広い人。
「夢乃は見た目はただの女の子。本当の自分の姿に気づいていないだけで、今は普通の女の子として、生活するべきだったんじゃないかなって………。
だけどそこに出てきたのは、歳もさほど変わらない僕たち。実際は魔法界のほうが一日が長いから、多少寿命は長いと思うけど……。
それでも、ほとんどはじめてできた友達が自分とは違う人種で、しかも自分の正体が、人間じゃない……。
認めるのは相当勇気がいることじゃないのかな。」
ルカ君はそんなことまで考えていたんだ。
本当に好きな人だからこそ、そこまで考えていたのかもしれない。


