「でも、こんな所で一体なにするつもりですか?」
四次元までつくって俺をどうするつもりだ・・・?
あいかわらず悠長に笑う先生は、はっきり言って悪魔だ。
「まあ、あともう少しで着きますから話はそこでしましょう。」
レンズの奥から屈託のない笑みで笑いかける先生は、黒いマントをひるがえして、また道なき道を歩き出した。
四次元の世界でも気温は言うことを聞いてくれないようだ。
昼間の日差しは当たり前のように俺たちの体を焦がしていく。
おまけにここは通称・南の島。
とても快適とはいかないようだ。
15分ぐらい歩いただろうか。
とくに何もなさそうな広い広場のようなところで再び先生は止まった。
振り向いた先生は驚いたことに汗ひとつかいていない。
「おやおや、これだけで汗をかくようじゃこの先思いやられますね。
まあ、いいでしょう。いきなりこんなところに連れてきてしまいましたからね。」
「あの・・・。そろそろ教えてくれませんか?俺をここに連れてきてどんな修行をするつもりなのか・・・。」


