バチンッ




「うわぁっ!!」

「まだまだです。ほら、もう一度構えてください。」




くそっ……。

完璧に弱点をつかれるなんて……


あくまで練習だとしても、基本の防御から入る先生の腕にも力が入るんだろう。





「では、いきますよ。」


「はいっ、お願いします」





ここ数日、防御しかやっていなかった。

そろそろ、完璧に自分のものにしないと……







鉄の味でいっぱいの口の中で歯ぎしりをして、また体のなかで、力を集める。




蓄えた力を一気に放出させる。