倒れていた俊は苦しそうな顔をしていた。
「どうしよ………とりあえず人を呼ばなきゃ……!!」
そう思って立ち上がった時だった。
「……っく!!」
えっ……!!
「あれ……俺、気ぃ失って……。
っておいっ!!何泣いて……!!」
「よかっ……た。俊、振り向いたらいきなり倒れちゃうし、息してないし………もう、目、覚めないかと思った……。」
気づいたら、私は俊の胸のなかにいた。
しかも、16とは思えないぐらい大声で泣いた。
「あー。もう、よしよし。死んでねぇんだから、そこまで泣くなよ。
少し、力使いすぎただけだから、な?」
「なんで、無茶ばっかりすんのよ!!リーゼ族の血引いてるならそんな簡単に倒れないでよぉ……」
本当にどうすればいいかわからなかった……。
怖かった………


