気持ち悪い… ぅう… 早く早く! 駅に着いて!! 私はただひたすら 黙って駅に着くのを待っていた ほんの数分が何時間かのように思えた。 あっ! やめてくれた…? と思ったと同時に怒鳴り声が響いた。 「オッサン!、何してんだっ!!」 この声… 振り返ると宏樹君がオジサンの手首をつかんでいた。 「……な、な、何だ!君は!」 宏樹君はオジサンにさらに近づき、耳もとで何か囁いた。 その途端、オジサンは何も言わず、おとなしくなった。