あたしはそっと、ギンの体から離れた。



外は少し、明るくなっていた。
ギンの体から離れた瞬間、その寒さに思わず身震いする。


抱きしめあうのが、こんなにも温かいもの何だなんて知らなかった。



・・・色々考えた。

あたしになりに、色々。



でも・・・こうすることが、一番だと。
そう思ったから。



あたしは立ち上がる。

そして、ギンの寝顔を見下ろした。

子供のような、その、愛しい寝顔を。



・・・それだけで、もう、十分だった。