わかんないわよね?




 わかってるのは、

 龍だけよ。



 『ホンット、龍も雅ちゃんにベタ惚れ』

 『黙ってろ、光瑠』



 龍はあたしにベタ惚れなのね?

 それは本当?


  
 「ねぇ、ホント?」



 あたしは、龍の袖をつかんで

 聞いてみた。


 
 『あとで教えてやるよ』

 

 余裕の笑みだ。

 ……。

 胸がまたキュンとなる。



 
 あたしは、龍にベタ惚れだな。