広い2階廊下。

 誰もいない廊下。



 声もしなく

 あたたかい

 日の光が窓から入ってくる。



 そこにいたんだ。


 
 トコトコと歩いている

 龍の姿が……。



 彼の背中を見ただけで
 
 彼の姿を見ただけで
 
 こんなにも胸が苦しくなる。

 こんなにも涙があふれてくる。



 泣くのは終わり。

 停止しないと。


 
 思っても、無理だ。

 止まらないわ。



 想いが溢れてくる。