「可笑しい」



 あたしはポツリと言った。



 『何がだよ?』



 隣で、言葉を発したのは…

 龍。



 
 先生に、資料を運べって頼まれたあたし。

 そんなときに龍が通りかかったから、

 手伝ってもらっている。



 そりゃぁ…この資料の数…

 女の子1人が持てる量じゃないもの。



 『雅?聞いてッカ?』

 「可笑しいのよ!龍!」

 『んだよ!俺?俺が可笑しい?』

 「違うわ」



 さっきから、あたしは「可笑しい」と言い続けている。


 なぜか?




 だって…

 変なんだもの。