『な…にすんの…よッ!』


離れる唇。彼女の唇は桜のようなピンク色。
まるで、キスをねだっているかのよう。


「黙らせた」

『アンタね~!』

「じゃあな…」

『待ちなさいよッ!!絶対許さないんだからーッ!!!』


怒ったチビを置いて、俺は歩き出した。

チビは大声をあげる。

バーカ、授業中だっての。正真正銘の馬鹿だな。



キスは…黙らせるためでもあった。

でも、してみたかったんだ。