あたしはこれまで生きてきた中で誓にしか胸キュンしたことがなかった。 だから安心した。 ……ちょっとだけ 前に進めた気がした。 オムライスを食べ終わって、純は昼寝のために和室に毛布を敷いて寝た。 今リビングには、あたしとカナタの2人だけ。 おもしろいテレビがなかったため、テレビは消した。 だからシーンとした空気の中にあたしたちはいる。 「…明日は学校行くだろ?」 シンとした部屋には、普通の声でも大きく響く。 『……当たり前じゃん?』