――「そっか、高木さんそれで学校辞めたんか」



一通り説明したあたしに、優也が驚いた顔を向けた。



「そうやねん。昨日行っちゃったよ、東京に」



あれから、ミヤコは本当に学校を辞めて、達也くんと東京に行ってしまった。



“つわりがひどい”と辛そうな顔をしながら、
それでもすごく幸せそうだった。



達也くんは初めて会った時とは別人のようで、とても優しそうな目元が印象だった。



二人が仲良く手を繋いで、最終の新幹線に乗るのをあたしは佳乃と見送った。