文句一つも言わずに、
あたしのワガママを聞いてくれる優也に、


「なんで怒らないの?こんなパシリみたいなことやらされて、嫌じゃないの?」


って聞いてみた。



「別に。俺はパシリなんて思ってないし」



そう言いながら、優也は空き缶をごみ箱に放り投げた。



優也の優しさに、
なんだか嬉しくて
そして無性に腹が立った。


こんなひどい女にいいように使われても、それでも嫌だって言わない。


そんなお人好しな優也を振り回していたあたし。
相変わらず毎日を退屈に感じていた。