谷村佳乃。


同じクラスの女の子。話すのは今日が初めて。



「佳乃はさ、同じ中学なんだぁ。ユリがいなくて寂しかった時に話しかけてくれて!
佳乃、ユリと友達になりたかったみたいやで!」



少しぎこちないあたし達を見て、
ミヤコが明るく説明してくれた。



「…ありがとう、なんか照れるな!」



女の子から“友達になりたい”なんて言われたこと、
今までなかった。



あたしともミヤコとも少し違うタイプの佳乃。
なんか…仲良くなれそうな気がした。