「…ユリ、携帯鳴ってへん?!」



ハッとしてテーブルの上の携帯を見ると、


ブーッと震えながら着信を知らせていた。



画面には“着信 ママ”



「めずらし…ママから…もしもし?」



あたしが通話ボタンを押すと同時に、


ミヤコは視線を宿題のノートに移した。



「…うん、今から?…うん…いいよ別に…うん、わかる…うん…はいはい…じゃあまた後で」