あたしの唯一の家族の母は、


あたしに携帯を買い与えた頃は頻繁に連絡をくれていた。



あたしが寝る前に電話をしたり、メールをしたり…



でもあたしが高校生になってから、めったに夜は連絡はない。



店が終わってからも常連客と出かけて、


朝日が顔を出してから帰ってくる。



母娘は同じ家に住みながら、ほとんど顔を合わす事が無くなっていた。



あたしは見えない寂しさに潰されそうになっていた。