ソラとクローバー☆もうひとつの『アルタイル』


汐・・・・好きだった。


初恋だったんだよ、ってそういえば一度も伝えたことがなかったね。


俺は、キミを好きになって、本当に良かった。


なくしかけていた夢へのステップを、いつもいつでも忘れるな、ってあきらめないで、って俺に伝えてくれてくれたのは、キミだったから。


空を見上げながら、頬に冷たい感触を覚えて指でなぞると、いつの間にか瞳から涙がながれていることにようやく気がついた。



今・・・・星空に想うよ。


汐。

今まで本当にありがとう。

愛しくて、愛しくて・・・・自分よりも大事に思える・・・

本当に本当に、こんな気持ちを俺に感じさせてくれてありがとう。


そして俺も忘れない。

キミが見つめた空のことを。

キミと見上げた空のことを。



『修ちゃん、がんばって!』



かすかに彼女の声が聞こえた気がして、思わずふっ、と笑いが出る。


「・・・・・サンキュ」


小さくつぶやいて、歩き出した俺の上には、いつまでもどこまでも星空が広がっていた。



fin.