彼女が体育館の扉を開けて出て行った後、俺は思ったよりも冷静な自分の気持ちに正直驚いてる。
それでも、どのくらいこうして壁に寄りかかって座っていただろう。
職員の人の閉館の案内に、ようやく重い腰を上げた。
なんだか・・・なにもかもがまるで夢の中のように、ぐにゃぐにゃと揺れている。
あぁ。もしかして夢なのかな。
夢だったら・・・・いいのにな。
・・・・・・
重い扉を開けて外に出ると、暗闇がもうすっかりあたりを包んでいた。
のろのろと何気なく空を見上げた。
そこには・・・・
白い粒がばらまかれたように輝いてる・・・・満天の星空。
「あぁ・・・・」
もしかして、あの日彼女が探してたのはこれだったのかな。
答えはもうわからないけど、きっとそうだ。
きっと・・・・

