ファーストキスは、最後のキス



ショップの中には、遊園地のマスコットキャラのクマの「ベリー・ベア」の文房具や、人形が置いてある。



「可愛い~♥」

「女子って、こういうの好きなの?」

「男子には、絶対わかんない可愛さを秘めてるの☆」

「そうなんだぁ…」



翔は、そのまま他のコーナーを見て回ってる。

私は、ベリー・ベアのキーホルダーを見つめる。

これ、リツとおそろにしよっかな?

あ、このアンクレットは、美夏とおそろいいかも♪

こっちの、シュシュ付きキーチェーンは、美奈子とがいいかも!

店の端っこに置いてある小さなピンクのカゴに、商品を入れる。



翔は何見てるんだろう?

私の方から見える翔は、なんだか商品が置かれてる棚を睨みつけているように見える。




「何見てんの?」



後ろから近寄って、声を掛けてみる。



「これ」



翔が指差したのは、ベリー・ベアがバスケットボールを持っているケータイストラップ。

か、可愛い!!

これは、買わなきゃ!



「私買うけど、翔は買うの?」

「うん、だけど、どの色にしようかなぁって…」



色かぁ…。

結構あるもんな。

緑とか、赤とか、黄色とか…。



「私は、パステルピンクにしよっ♪」

「ねぇ、俺って何色が似合うの?」

「んー…。オレンジとか、青とか?」

「じゃあ、パステルブルーだな。これ、おそろな☆」



ぁ…///。

確かに…。


…なんか、こういうのって、嬉しいかな。



ベリー・ベアに、ちょっと感謝。