「よしっ!よくやった、さくら!」
女バスの方に来て、私の髪をぐしゃぐしゃ撫でる。
痛いし、髪ボサボサになるんだけど…。
「こ、こんなの1人で出来るもん!」
翔と少し距離を開ける。
なんで、前より親しく話しかけてくんのよ。
前までの翔だったら…
「おはよう、翔!」
「あ…っはよ…。」
って、私がちょっとアピールしてんのに、結構無口だったんじゃんよ。
なによ。
自分の方が今は、格が高いとでも思ってんの…?
「ふんっ!」
普通に喋り掛けないでよね。
って、言いたいけど、なんでだろう。
私は、その言葉を口から出すことが出来なかった。
翔も、きっとコイツ態度悪いなって思ってるだろうよ。
あーそうでしょうとも。
もういいもん。
なんか、フラれたら、翔のこと少し嫌いになってきた。

