いつものように、ヘクセンハウスのドアを開ける。 だけど岳さんはそこにはいなかった。 マフラーをはずしながら、店の中に入ると、アトリエの方から誰かの声がした。 いつものモデルさんとかじゃなくて……。 あたしの知らない男の人の声。