なんだろう……。 母性本能みたいなものが疼く。 胸の奥がキュンとなって……。 8歳も年上のこの人を…… あたし、放っておけないの。 スッと腕を伸ばして、イスに腰掛けている岳さんの頭を抱きしめた。 何すんだよ? って、怒られて腕をふりほどかれる そう思っていたのに、岳さんはあたしにされるがままになっていた。 「岳さんずるいよ。 そんな顔されて、そんなこと言われたら……あたし調子乗っちゃうよ?」 「……」 スーっと息を吸い込んでからあふれる気持ちを口にする。 「……岳さんが……好き」