「あのな。 親だって、普通に人間なんだよ。 セックスだってするし、 女抱いてる時は、お前のことなんか忘れてるよ」 「やめてよ!」 両手で耳を塞いで俯く。 それが現実だとしても、聞きたくない。 「……なんでそんなこと言うの?」 「お前がガキだからだよ……。 お前見てると、イライラする」 岳さんの言葉が、胸に突き刺さる。 痛くて……痛くて……。 でも返す言葉も見つからない。 岳さんは突然あたしの手首を掴んだ。 そして、耳元で囁く。 「なぁ、セックスしてみる?」 「え?」