ゆっくりと近づいてきた唇が触れそうになった瞬間……。



フッと息をもらすと、岳さんは顔を離してしまった。


「キスも知らないガキをこの部屋に入れるわけにはいかねーな」


「岳さんっ……」


あたしの言葉をさえぎって、岳さんは話し続ける。


「それから。あいつらと同じことしてほしいなら、ここに……」


そう言って、あたしの胸のあたりを指差す。



「もうちょっと肉をつけなきゃな、椿ちゃん。
じゃねーと、食いごたえないじゃん」



ニッと笑って、あたしから離れていってしまった。