――――――― ――――…… 「ネェネー! ハヤトもいくー」 玄関でブーツを履いていると、後ろから隼人(ハヤト)に抱きつかれた。 「ごめんね。 今日はどうしてもダメなの」 いくら可愛い弟の頼みとはいえ、聞いてあげることはできない。 なんとかしてなだめようと、ヨシヨシと頭を撫でる。 今日はクリスマスイブ。 岳さんがニューヨークに行ってから、3年の月日が流れていた。