「女子高生が携帯持ってこないって……」 頭上で岳さんの声がして、あたしは慌てて顔を上げた。 「どんだけ慌てて来たんだよ? マフラーもしてねーし」 ふわりと温かいものが首に触れた。 「これやるから。風邪ひくなよ?」 それは岳さんのマフラー。 ずっとこの店に置いてあったからかな。 ちょっとだけスパイシーな香りがする。 「それから、これは、大サービスな」 「えっ?」 スッと前髪を上げられて……。 チュってそのままおでこにキスをされた。