本当は誰かに聞いてもらいたかったんだ。
「その人には、大事な恋人がいて……彼女のことをずっと待ってたの。
それでも、あたしね……すごく好きだったんだ。
あたし、まだ16だけど……。本気だったんだよ?」
涙をぬぐって息を整える。
「パパと美紀さんのこと、反対しててごめんなさい。
でも、今ならわかる……。
理屈抜きに、どうしようもなく好きになっちゃう気持ちがあるってこと……。
へへっ。あたし大人になったでしょ?」
最後はわざとおどけて言ってみた。
パパは何も言わなかったけど、じっとあたしの話を聞いてくれた。


