ハニー*スパイス





いつもとは違うその姿に、一瞬、違う人に見えた。


岳さんはノーネクタイだったものの、ダークカラーのスーツを着ていた。

手には真っ白な百合の花束。


その瞬間、全てを理解したあたしは、慌ててモールを背中に隠した。


「来てたのか。久しぶりじゃん」


「う……うん」



足が震える。


ずっと恐れていたこと。


来たんだ。


タイムリミット。



「ひょっとして……。
百合さん……に会うの?」