CROWN



『さっき屋上で知り合って・・・
少し話した』



私は俯いてゆっくり答えた



『ふ〜ん・・・』



光輝はそう言って私を
疑い深い目で見てくる



な・・・何よ!



私は嘘なんて付いてない!
ありのまま話したもん!



『う、嘘じゃないよ!!』



『分かってるよ!
ただよく加奈が男を下の
名前で呼べたなぁ〜って
思っただけ!』



それは・・・・・・自分でも
不思議なんだけど・・・



でも憂咲君は他の男子みたいに
拒否反応出ないし・・・



多分・・・・・・



『憂咲君は・・・弟みたいな存在なのかも!』



私は光輝に笑顔を向けた



光輝は今だになんか
どっか不機嫌・・・



ったく・・・本当に男心って分かんない・・・



そういえば憂咲君C組
だっけ?



次の休み時間行ってみよう♪



私は時間を気にしながら、
嫌いな数学の時間を笑顔で過ごした