CROWN



『・・・・・・!?』



光輝?



・・・気のせいかもしれないけど、さっき光輝の動きが一瞬だけ
止まったような・・・?



『加奈!お前さ・・・
授業サボるの半分だけって
言ってなかったっけ?』



光輝が少し怒りながら
私に近付いてきた



『ご、ごめん!!
屋上気持ちよくって・・・
後でノート見せてね♪』



私は笑顔で光輝に笑いかけた



『お前なぁ〜!人を何だと思ってんだよ・・・・・・』



光輝はまたぶつぶつ言っている



全く・・・この男は・・・



『ほら!次の授業は
ちゃんと出るって!!』



私はそう言うと光輝の腕を掴んで屋上のドアに手を掛けた



っっ!そうだ憂咲君!!



後ろを振り向くと少し複雑な顔をした憂咲君がいた



何で・・・そんな顔してるの?



私にはこの時の憂咲君の
気持ちなんて分かる訳もなく、
とりあえず憂咲君に別れをつげて屋上を去った