「あー!もう私最低…」

「本当最低だな(笑)」


いきなり後ろから声がして
振り向くと、りょーちゃんの姿。


「は?なんで…」

「謝りにきました」

そう言うとりょーちゃんは
私の近くに腰を下ろした。

私もその流れで隣に座る。


「俺無神経だったよなー。
陽菜がいろいろ言われてんの
知らなかった。」

「え?」

「女から噂されてんだろ?
俺の次の女はお前だー的な」


確かに、前に美香にそんな事
言われたような…。


「別に直接言われてないし…
まぁ視線怖いけど」

「ごめんな。迷惑かけてんのに
あーいうのうざいよな」


そう言って謝るりょーちゃん。

なんで…りょーちゃんって
こんないい人なの?
性格最悪なんじゃないの?


「…別に気にしてない」

「でも大嫌いは傷ついたな」

「あ…っと…あれは…言い過ぎたました…」


そう言ってりょーちゃんの顔を
見ながら「ごめんね」って
謝ると何故かりょーちゃんの
顔が少し赤くなった。


「りょーちゃん?」

「てか陽菜って顔に似合わず
毒舌だし強気だよなー。」

「顔に似合わずって何よ」

「顔は可愛いのにな♪」


そう言われ、思わず顔が
赤くなる私。

そんな姿見られたくなくて
思わず顔を逸らした。


「大嫌いな奴に可愛いって
言われて赤くなってんなよ」

「なってないし」

「なってるし」

「なってな…」


言い終える前にいつのまにか
私はりょーちゃんの腕の中。


「え?ちょ…離してよ」

「無理でーす」


離れようとしても
男の力には叶うはずもなく。


それに……

嫌なはずなのに…
大嫌いなはずなのに

体が火照って、
ドキドキしてしまうんだ。


私…どうしちゃったの!?