開かれたドアから声が聞こえる叫ぶような声。
「桃香!」
そこには…
真っ青な顔した…陸くんが立ってて、
先輩は驚いたようにつぶやく、
「中谷…なんで…」
陸くんの後ろに、キーホルダーのついた鍵をクルクル回す麗美さんが立ってた。
「圭介…それって犯罪よ?」
冷ややかな目をして言い放った。
あ、そっか…麗美さんの合鍵で…
「桃香から離れろ!」
そう言って、陸くんは私を先輩から奪い取り、
背中に隠して、守ってくれた。
「陸くん…」
もう涙が溢れてて…
そしたら、暖かいぬくもりに包まれてて、
「桃香…ごめん…」
そう囁かされた。