「陸くん…どこ行っちゃったんだろう…」
ちょっと更衣室の脇に来た時、
裏から人の声がする事に気が付いた。
私はその声のする方へ歩いて行った。
女の人の声がする…
「ねぇ…」
何?
これって…麗美さんの声…?
「陸、聞いて!私…バイト辞めてからも、あなたの事…」
陸くんと一緒にいるの…?
「やめて下さい。俺はもう…」
「ねぇ、わかるでしょ…あの時、悩んでた相手が圭介よ…」
なんか…2人の会話に流れる異様な雰囲気…
「……」
「圭介が今でも忘れられないのは、桃香さん。
そして、私が忘れられないのは…あなた」
「……無理だよ」
「なんで?好きなのよ…陸のこと忘れるなんて出来ない!何度圭介に抱かれても…
陸のこと思い出しちゃうの…。陸に抱かれた事ばかり思い出しちゃうの…ダメなの…」
……りくに…だかれた…?

