「元気な男の子です!」 そう涙を浮かべながら、和馬さんが分娩室から出てきて報告してくれた。 それから、しばらくしてのんちゃんが病室に戻ってきた。 「のんちゃん、お疲れさま」 「ありがとぉ。桃来てくれてたんだね」 「うん、元気な男の子だってね。良かったね」 「うん、無事に生まれてきてくれて…嬉しい…」 のんちゃんは涙ぐんでいた。 生まれた赤ちゃんは、『悠馬』くんと名付けられた。