「やだ~陸ったら!ねぇ…この後…行こうよ~…今日こそは陸とした~い!」


甘ったるい女の子の声が…陸くんと同じ名前を呼ぶ。


「梓、調子に乗るなよー。まだしないよ!」

「いつになったら、してくれるの?しよーよ?」

「今日はダーメ。今度ゆっくりな!」


…この声って…

振り返ったら…陸くんが居た。

陸くんの腕にまとわりつくように抱きついてる可愛い女の子。


陸くんと同じ高校の子…。



「陸くん…」


陸くんはすぐに私達に気付いた。



「桃香……。先輩…」

「誰?誰ー?」


無邪気な女の子は、さらに陸くんに密着する。


「…おい、陸…誰だよ。その女!」

柏木さんの怖い声…。


「……」

陸くんは黙ってる。


そんな2人を見て、その子は明るく言う。